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190227読んだ本

「軟式globe」の歌が頭の中で流れ出して止まらなくなって、「アホだなぁ~」「そうだよアホだよ」と、
KOIKEとパークマンサーを一人二役で歌ってしまった(-ω-、)ヾ( ̄o ̄;)オイオそんなお前が一番アホだよ!
Amazonマケプレはカード会社への請求がメチャ速いので、明後日には3月になるけど、注文から発送まで
迅速な出品者だと、代金が2月分の請求に入っちゃうかもしれないから、今夜と明日は注文を我慢(^_^;)

【読んだ本】

杉本苑子『檀林皇后私譜』下巻(中公文庫,1984)所蔵本

下巻も読了したけど、苑子タンの名を騙って歴史に疎い三文小説家が書いた偽作かもしれない(´ヘ`;)

    異母弟の淳和の時からそうだったが、まして仁明は息子だし、弱年でもある。
    引きつづき政治の実権は嵯峨院が掌握し、事実上、院政が執られていた。/
    でも、その嵯峨院も、藤原園人、藤原緒嗣、清原夏野、藤原三守、小野岑守、
    気鋭の少壮官吏では藤原良相、良房、長良兄弟らそれぞれに手腕じゅうぶんな
    補佐の臣僚たちに実務をゆだねて、実際面での嘴はあまり容れようとしなかった。

アホだな(-ω-、) 藤原園人は、淳和朝(823~833年)や仁明朝(833~850年)どころか、既に嵯峨天皇
(在位は809~823年)の時代の弘仁9年(818年)に亡くなってるんだよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

弘仁9年に藤原園人が没したことは、北山茂夫『日本の歴史4 平安京』(中公文庫,1973)巻末の「年表」
も特記(嵯峨・淳和・仁明の三朝で政治家の没年は他に藤原緒嗣の承和10年[843年]のみ)する(^^)v
なぜなら、目崎徳衛『王朝のみやび』(吉川弘文館歴史文化セレクション,2007)の「薬子の変──二所
朝廷の対立」が記しているように歴史の流れを理解する上でポイントとなる史実だから( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚

    ・・・大局的にみれば、薬子の変はけっして平城・嵯峨両朝の政策の対立から
    起こったのではない。このことは、平城朝本来の民生安定・財政緊縮政策の推進者
    藤原園人・同緒嗣が、嵯峨朝廷でも依然として重きをなしていたことによってもわかる。
    ただ弘仁二年に「官庫の貯、すこぶる盈余あり」と朝廷みずから宣言したほどに
    客観情勢が好転したので、政策がおのずから緩和したにすぎない。しかもなお
    園人・緒嗣は、彼らより一世代若い冬嗣以下にとりかこまれた嵯峨天皇の奢侈的・
    文化的傾向にたいして、最後まで批判的であった。平城朝によってうちだされた
    緊縮政策は、すくなくとも弘仁九年の園人の死までは一貫して継続したのである。

下巻を読んでて、アホだなぁ~と呟かざるを得なかった歴史叙述をもう一つ引いておく( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚

    ・・・嵯峨帝の政庁は安定していた。/最高官の右大臣は藤原冬嗣、大納言に藤原緒嗣、
    中納言には藤原貞嗣、文室綿麻呂、良峯安世、権中納言に藤原三守、そして参議に
    多治比今麻呂ほか五名を配するという顔ぶれは、藤原北家派にかたよりすぎる嫌いは
    あるものの望みうる最高の人事かもしれないのである。

貞嗣と三守は南家、緒嗣は式家、北家は冬嗣だけでも「かたよりすぎ」かヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!
三守は姉が冬嗣の妻だから冬嗣の北家と政治行動を共にしてるように苑子タンは描いてるんだけどね(..)

上巻については昨日指摘済だけど、この下巻においても、「女御の藤原旅子」「桓武帝には妃嬪が多く」
「薬子夫人」といった感じで、後宮の女性たちの称号に関してミスが散見されることも付言しとく(-"-)

さて、苑子タン自らが『山河寂寥~ある女官の生涯』下巻(文春文庫,2002)の「あとがき」で解題(^^)

    ・・・『檀林皇后私譜』だが、題名が示す通りこの小説は、檀林皇后橘嘉智子を
    軸にして桓武朝から平城・嵯峨・淳和・仁明朝にかかる時代を描いている。
    したがって藤原氏ではこの期間、百川・種継・内麻呂・冬嗣ら、したたかな策士が
    血なまぐさい権謀のドラマをくりひろげた。

この件、「百川・種継・内麻呂・冬嗣」の名が挙がってるけど、誰か欠けてると思いませんか(@_@;)
正解は越後製菓(._+ )☆ヾ( ̄ヘ ̄; )藤原緒嗣だろ? 藤原緒嗣をぬきにして、この時代は語れんよ(^^)
古代史学の泰斗である坂本太郎の『史書を読む』(中公文庫,1987→3版1992)から引くよv( ̄∇ ̄)ニヤッ

    緒嗣は式家百川の長子であるが、尋常の貴公子ではなかった。早くから桓武天皇の信任を得、
    [桓武・平城・嵯峨・淳和・仁明の]五朝に歴事して大臣たること十九年の長きに及び、
    常に高邁の識見を以て国政処理の重きに任じた社稷の臣であった。

「社稷の臣」であって「血なまぐさい権謀のドラマをくりひろげた」「したたかな策士」じゃないから、
緒嗣の名前は無いんだね(〃'∇'〃) と解したけど、この時代を叙述した歴史書に必ず出てくる人物が、
『檀林皇后私譜』では全く活躍しないのが謎(@_@;) 登場しても、その功績が薄められ(徳政論議)、
他人(藤原仲成と薬子)のものとされてる上巻に吃驚仰天したことは昨日詳述∑( ̄ロ ̄|||)にゃんと!?

この徳政論議は大学入試レヴェルでも憶えさせられたけど、北山茂夫・前掲書は次のように描く(⌒~⌒)

   『日本後紀』は、その年[=805年]の十二月七日の条に、ひとつの宮廷的場面を
   記録している。その日、[桓武]天皇は藤原緒嗣・菅野真道を宮中にまねき、
   「天下の徳政」を論じさせた。・・・この二人は、太政官執政部からとくに選ばれて、
   徳政という観点にたって時務策をのべる機会を与えられたわけである。/
   緒嗣の主張の要点は、/「方今[いま]天下苦しむところは、軍事と造作となり。
   この両者を停めば、百姓これ安[やす]んぜん」/であった。これにたいして、
   造宮亮[ぞうぐうのすけ]についたことのある真道は、つよくその提案に異議を唱えて
   ゆずらなかった。天皇は緒嗣の意見を採択し、ただちに計画中の第四次蝦夷征伐と
   平安京の造営を打ちきることをあきらかにした。

ところが、本書の上巻では、緒嗣に「異議を唱えた」菅野真道が、緒嗣と共同提案したことに( ̄◇ ̄;)

    ・・・緒嗣と真道は先帝桓武の晩年、/『方今、天下苦しむところは軍事と造都なり。
    この両事を停めば百姓、安んぜん』/敢然と諫めてのけた政治的識見の持ちぬしである。

本書の下巻になると、緒嗣の名前は消されてしまい、「異議を唱えた」菅野真道の功績に((;゚Д゚)ヒィィィ!

    「軍事費の支出が、過重な税負担となってはね返り、民衆の生活をはなはだしく圧迫
    している」/との見地から、宿儒の菅野真道らが諫めて、桓武老帝の晩年、ついに
    中道にして取りやめとなった征夷の軍旗──。

下巻に入ってからも、藤原緒嗣をディスる苑子タンの筆鋒はとどまるところを知らないヒィィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

    もっとも、ようやく[橘嘉智子を立后するとした嵯峨帝の]宣命の読みあげが終り、
    宮内卿の藤原緒嗣が、老足を泥濘に取られながらおぼつかなく退出した瞬間、・・・

wikiによると、緒嗣は宝亀5年(774年)の生まれで、橘嘉智子が嵯峨天皇の皇后に立てられた弘仁6年
(815年)には、まだ41歳なのに、足下も「おぼつかな」い「老」人のように描写されている(´ヘ`;)
当時の平均寿命から40代なら既に「老」人の範疇と思われるかもしれないが、下巻の次の叙述は如何?

    [藤原]冬嗣は当代きっての重臣──。左大臣の権職にある台閣の首班だし、
    年もまだ、老いさらばえたとは言いがたい。五十二歳にすぎないのだ。

苑子タン、実は緒嗣に告ってフラれたんで、逆恨みして緒嗣を腐してるんだよ、きっとC= (-。- ) フゥー

この歴史小説、苑子タンの作品ゆえ「小説」としては面白いけど、「歴史」叙述が残念だったな(^_^;)

「嵯峨天皇の妃となったが、後に廃され」た高津内親王の歌の詞書に「事好む」(好色)とあったのが
気になり(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-02-23 )、『檀林皇后私譜』を
読み始めたわけだが、そんな話は全然出てこなかった(-"-) 苑子タンは『後撰集』なんか見ないか(^_^;)
タグ:小説 歴史
コメント(14) 
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コメント 14

センニン

こんばんは。
Amazon は出品者への支払いは遅いんですよね。
それに送料がある程度固定されていて実際はそれ以上かかるような大きなものでも決まった金額しかもらえないようです。
Amazon の取り分も結構大きいです。
1円の商品なんかどうなるんでしょ?
以前ネットオークションでは商品を一円で売って送料をべらぼうな金額に設定するという悪どいのがありました。取引金額に含まれないのでシステム利用料が低くなるという姑息な手段です。
by センニン (2019-02-27 21:12) 

middrinn

そうなんですか( ̄◇ ̄;) でもカード会社
への請求は光速の如き速さですが(@_@;)
by middrinn (2019-02-27 21:23) 

ニッキー

ここまでいい加減な内容だと
いっその事笑えてきちゃいますね(⌒-⌒; )
Amazon、基本Amazon出品のブルーレイかCDしか買わないので
そんなに早く請求が来るとは知らなかったです(°_°)
by ニッキー (2019-02-27 21:23) 

middrinn

小生は人間が出来てないので腹が立ちます(-ω-、)
届いた翌朝にカード会社の明細に載ってます^_^;
by middrinn (2019-02-27 21:28) 

ナベちはる

「学校へ行こう!」…懐かしいです。
尾崎豆とかもいましたね( ̄m ̄〃)
by ナベちはる (2019-02-28 00:08) 

ネオ・アッキー

middrinnさんおはようございます。
globeは知らない人は少ないでしょうが、軟式globeの歌は聴いたことがないのでわかりません。
でも、面白そうですね。
by ネオ・アッキー (2019-02-28 06:50) 

middrinn

ナベちはる様に懐かしがってもらえて
嬉しいですヤッタネ!!(v゚ー゚)ハ(゚▽゚v)ィェーィ♪
by middrinn (2019-02-28 07:28) 

middrinn

globeを御存知なら、軟式globeの歌に、
ネオ・アッキー様もハマりますよ(^^)
by middrinn (2019-02-28 07:30) 

たじまーる

軟式globeとは懐かしいですね(*^^*)
学校へ行こうで軟式globeがやっていた頃は
妻とまだ出会ったばかりの頃でした(^^ゞ

アシガールやっと読みました(⌒‐⌒)
主人公(唯ちゃん)の若様を一途に思う気持ちと行動は
見ていて心から素晴らしいと思えます!
by たじまーる (2019-02-28 20:00) 

middrinn

時間の経つのはホント速いですよねぇ(^_^;)
唯ちゃんを世界一いい女に挙げましょ(^o^)丿
by middrinn (2019-02-28 20:02) 

riverwalk

ありがとう。middrinnさん。
ブログ再開しました^^
by riverwalk (2019-02-28 20:41) 

middrinn

人の情けのありがたさかな(〃'∇'〃)
あれだけ惜しまれ愛されてます(^^)
by middrinn (2019-02-28 20:55) 

ワンモア

杉本苑子さん、一昨年に亡くなられたのを知ったのはつい最近。
91歳というのも驚きでしたな。
by ワンモア (2019-03-01 23:37) 

middrinn

天声人語も取り上げて「遺言」を意味不明な形にして紹介したので
記事にして批判しました(-"-) 年齢的に大往生なんですかね(-ω-、)
by middrinn (2019-03-02 08:01) 

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