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180615読んだ本

ホタルブクロが庭で咲いてた由( ̄◇ ̄;) 分かりにくい場所だったので今まで気付かなかったとか(^_^;)
折角、キレイだったり、可愛かったりする花が咲いてくれるのだから、気付いてあげないとね(〃'∇'〃)

【読んだ本】

宮城音弥『天才』(岩波新書,1967)所蔵本

木島櫻谷(←「このしま おうこく」と読む)がブームである(´・_・`) 芸術新潮2017年11月号の「京都
日本画秋の陣 動物名人 木島櫻谷 VS 女人礼讃 岡本神草」という記事によると、昨秋から今春の間に
木島櫻谷の展覧会は3つもあった( ̄◇ ̄;) その代表作「寒月」は第6回文展で2等賞第1席を得たけれど、
夏目漱石が次のように酷評したことでも知られているヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

    木島櫻谷氏は去年沢山の鹿を並べて二等賞を取つた人である。あの鹿は色といひ
    眼付といひ、今思ひ出しても気持ち悪くなる鹿である。今年の「寒月」も不愉快な点に
    於ては決してあの鹿に劣るまいと思ふ。屏風に月と竹と夫から狐だか何だかの動物が
    一匹ゐる。其月は寒いでせうと云つてゐる。竹は夜でせうと云つてゐる。所が動物は
    いへ昼間ですと答へてゐる。兎に角屏風にするよりも写真屋の背景にした方が
    適当な絵である。

芸術新潮2013年6月号の特集「夏目漱石の眼」に再録されたものから孫引きしたが、元は東京朝日新聞の
大正元年(1912年)10月15日から12回にわたって連載された第6回文展評「文展と芸術」の一部だ(^^)

この漱石による木島櫻谷「寒月」の酷評は色々と解釈されてるようだが、ちょっと、一言いいですか?

夏目鏡子(松岡譲筆録)『漱石の思い出』(角川文庫,1966)巻末に収録されてる「漱石年譜」の「明治
四十五年・大正元年 四十六歳」と「大正二年 四十七歳」から幾つかピックアップしてみる(⌒~⌒)

    明治四十五年・大正元年 四十六歳

     一月一日より四月二十九日まで「彼岸過迄」を「朝日新聞」に連載す。

     九月、「彼岸過迄」出版。(春陽堂)
     同月、・・・/このころより書画殊に文人画をものし始む。
     十月十五日より十月二十八日まで「文展と芸術」を「朝日新聞」に連載す。
     十二月六日より「行人」を「朝日新聞」に連載し始む。

    大正二年 四十七歳   

     一月以降数か月の間強度の神経衰弱症状またもや発す。

もうお気付になった方もおられるだろうが、ここで本書の出番だよv( ̄∇ ̄)ニヤッ 本書から引用する(^^)

    典型的でない精神異常の天才の例として夏目漱石を考察することにしたい。/
    漱石についての記述は、主として、夫人、鏡子の『漱石の思い出』によらなくては
    ならない。当然のことながら、妻として生活を共にし、弟子たちのように天才を
    神格化し、美化する態度がないからである。なお、ムスコの夏目伸六も、この鏡子
    夫人の『思い出』に関して、「病的な父を抹殺しようとする態度に対して、私は
    私なりに母の立場を強く支持し肯定すべきだという確固たる信念を堅持している」
    (『父・夏目漱石』)とのべている。/人間・夏目漱石を明かにするのは、おもに、
    この『思い出』と長女の夫、松岡譲の著書である。/さて、『思い出』によると、
    夏目漱石が異常な状態を示したのは、三回であって、第一回は二十七―八歳のころ、
    第二回は三十六―七歳のころ、第三回は四十六―七歳のころであった。

この夏目漱石の46歳~47歳にかけての「第三回」の程度については、本書は次のように記している(^^)

    このように、第二回の病態期は、とくにひどかったが、第三回は四十六歳ごろ
    『彼岸過迄』が公にされ、『行人』の連載中で、それほど重くなく、『行人』の
    執筆を一時やめたのは、胃潰瘍が再発したためであった。

「漱石年譜」と照らし合わせてみれば、第6回文展評「文展と芸術」は夏目漱石が精神を少々病んでいる
時期に書かれたものであることが判るわけだ( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚ そういった精神状態をも考慮に入れた上で
漱石が木島櫻谷「寒月」を酷評したことを理解すべきではないかな、紳士淑女の諸君よC= (-。- ) フゥー

なお、前掲『漱石の思い出』は、この時期を記した「五一 二度めの危機」に次のような記述も(⌒~⌒)

    頭が悪くなると絵をかくと前にもちょっと申しましたが、この時にも
    ずいぶん絵をかきました。

上記「漱石年譜」を、もう一度、御覧あれオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)

降り出すまで時間あったけど、身体がダルくって、歩きに行く気力はなかったよ(-ω-、)
コメント(36) 
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コメント 36

そら

ホタルブクロ、可愛いですよねぇ!
細長いから葉っぱの陰に隠れちゃうますね(^^)
ところで何色でしょうか??
by そら (2018-06-15 18:58) 

middrinn

どこにあったと言われても、分からないぐらいですからね(^_^;)
色は白だったような・・・早朝に見せられたから頭ぼんやり^_^;
by middrinn (2018-06-15 19:07) 

アニマルボイス

宮城音弥ですか、大昔に「超能力の世界」とか「心理学入門」そして「天才」など岩波新書のものをけっこう読んだ記憶があるんですが、「超能力」というものを一定程度認めていたイメージが残っているくらいで何も覚えていません。ボケは着々と進行しているようで・・・。絵を描くといいのかな?(^^;
by アニマルボイス (2018-06-15 19:29) 

middrinn

アニマルボイス様に( ^o^)ノ◇ 山田く~ん座布団1枚 ♪
宮城音弥、懐かしいですよね^_^; 岩波新書に書きすぎ^_^;
by middrinn (2018-06-15 19:33) 

リュカ

漱石の精神状態がどうあれ、どんな酷評をしようとも
わたしは木島櫻谷の寒月が大好きだから良いのだ ^m^
by リュカ (2018-06-15 20:19) 

middrinn

結構なことでございまするm(__)m 拙稿のターゲットは
モチ木島櫻谷「寒月」ではありませんからv( ̄∇ ̄)ニヤッ
by middrinn (2018-06-15 20:26) 

ちぃ

現代では男性にも更年期障害、と言われていますよね。
漱石さんも元々の精神状態に加えて更年期の症状があったのかもw
家庭でまでも美化、神格化があると世の男性も疲れちゃいますよねー。
多少妻から言われている方がバランスが取れた生活が送れそうwww
by ちぃ (2018-06-15 21:21) 

middrinn

たしかに今なら更年期障害と診断されるのかもしれませんね(^_^;)
漱石の精神がヤバい時は児童虐待としか思えぬ目を背けたくなる話が
『漱石の思い出』や同書所収の夏目伸六「解説」に出てます(ノ_-;)ハア…
そんな御家族からすると弟子や読者による神格化に御不満が(-ω-、)
by middrinn (2018-06-15 21:31) 

センニン

こんばんは。
寒月といえば『猫』ですね。
by センニン (2018-06-15 22:14) 

ニッキー

ホタルブクロ、可愛い花ですよねぇ( ^ω^ )
ご近所の庭にたくさん咲いてたのに、建て直しをした時に
全部処分されちゃって寂しい思いをしてます(*_*)→人ん家の庭w
「頭が悪くなると絵をかく」う〜ん、さすが天才は
対処方法が凡人とは違うんですねぇ(°_°)
by ニッキー (2018-06-15 23:22) 

riverwalk

明日の記事にホタルブクロ載せます。
見てね(^^)

by riverwalk (2018-06-15 23:44) 

werewolf

いいですねぇ♪
傍らに咲く小さな花にも、気付ける余裕が欲しいですよね。
by werewolf (2018-06-15 23:46) 

アニマルボイス

絵も音楽もダメな芸術音痴なので木島櫻谷の名前も初耳なら「寒月」も初めて聞くタイトル。どんなものなのか(ネットのものなのでいいかげんですが)見てきました。
いやあ、幻想的というか不思議な絵ですねえ。いい。とてもいいい。非現実的であるにもかかわらず、竹木の根元の所の雪がなかったりするところなど妙なリアルさがあって独特の雰囲気が感じられます。
凡人が考えてふつうに月明かりの情景に見えるのですが、漱石はなぜ「動物(キツネ)はいへ昼間ですと答へてゐる」と感じたんでしょう? キツネは夜行性の動物ですし、凡人には理解できません。
ちょっとキツネのことを。ここに描かれているキツネの足跡とてもリアルです。タヌキの足跡だともっと丸いし、ラッセルで進むこともありますので、櫻谷は多分キツネの足跡の実物見ていますね。ただ、動物資料画として観ると、前後肢のバランスがちょっと悪いです。タヌキと比べて用心深いキツネは見られるチャンスが圧倒的に少ないので、キツネの実物はじっくり観察する機会がなかったのかもしれません。
以上、芸術とは関係ない、あくまで個人の感想でした。
by アニマルボイス (2018-06-16 00:01) 

tarou

お早うございます、木瀬ダムにコメントを
有難うございました。
友人には、最近ダムカード集めをしている
人がいます。
私はまだ、集めていませんが・・・・

ホタルブクロ、鎌倉を散歩していると良く
見かけます、可愛いお花ですね。



by tarou (2018-06-16 06:07) 

hanamura

ホタルブクロからキレイ系の妖精の画を思い浮かべていましたが、
(キレイ系=フェアリー、女子エルフ)
漱石の話を読んだら・・・
ゴブリンとか、ドワーフが、私の椅子に火を点けようとしている。
そんな絵でもかくかな? いっぱいかこう!
by hanamura (2018-06-16 06:15) 

mimimomo

おはようございます^^
木島櫻谷(変換できないですね)まったく自慢にならないけれど知らない(=”=)
夏目漱石ってそんなに酷かったのですか病? ロンドンで発症してそれでお終いかと思っていたわ。
小説家って(芸術家全体かも知れない)案外多いですね。精神的病になり易い?

by mimimomo (2018-06-16 06:45) 

oko

ホタルブクロ、ウチの庭にも咲いてます。
昔の人が蛍を入れて遊んだなんて風流だなぁ・・・
と思います・・・
by oko (2018-06-16 07:05) 

middrinn

小生も「寒月」と聞いて先ず『吾輩は猫である』を連想しました(^_^;)
センニン様、昨夜は素敵な御写真が多すぎて選択に迷われましたか^_^;
by middrinn (2018-06-16 07:44) 

middrinn

他家のホタルブクロ処分に心を痛める
ニッキー様、心が優しすぎます(:_;)
「この病気が起こると側にいる私たち
も困るのですが、第一自分も苦しいの
でしょう。それを逃れる一つの方法が
絵であったことはたしかだと思います。
」と続いてます(^^) 賢明ですね(^^)
by middrinn (2018-06-16 07:44) 

middrinn

ホタルブクロ、摘んだの既に萎れちゃったから、
riverwalk様のを愉しみにしてます(〃'∇'〃)
by middrinn (2018-06-16 07:45) 

middrinn

たしかに余裕がないと気付かないかも(^_^;) そして、
werewolf様みたいに「Happyをみつけよう♪」(^o^)丿
by middrinn (2018-06-16 07:45) 

green_blue_sky

小さな花が目に入るようになると、心の余裕が出てくるので、何でも視点が変わります(^_^;)
by green_blue_sky (2018-06-16 07:59) 

middrinn

アニマルボイス様は、朝日新聞じゃないんですね( ̄◇ ̄;)
数か月前に夕刊で、この「寒月」を取り上げて、その際に
漱石評も引いていたかと記憶してます(^_^;) その御指摘は
拙稿的にも興味深いですし、また、そーゆー動物学からの
美術批評もあっていいのでは、と小生などは思います(^^)
by middrinn (2018-06-16 08:01) 

middrinn

ダムカード、So-netブログ上でも
最近よく見かけるので、ちょっと
食指が動いてます^_^; 鎌倉ですか、
tarou様、情報提供感謝ですm(__)m
by middrinn (2018-06-16 08:01) 

middrinn

キレイ系の妖精の衣装をしたお姉さんたちがいるお店に通っている
hanamura様のお姿が見えます(^o^)丿 絵を描いてました(^o^)丿
by middrinn (2018-06-16 08:06) 

middrinn

mimimomo様、天才だから病んでるのか病んでるから天才なのか、謎ですね(@_@;)
お祭りで神社の境内に射的小屋があり、漱石は小学一年の長男・純一、まだ小学校に
上がる前の次男・伸六に、「撃て」と命じますが、2人が恥ずかしいから嫌だと断ると、
「が、その時私の身体は、アッという間に土間の上へたたきつけられていた。その私
を、手に持ったステッキで打つ、蹴る、なぐるの凄じい打擲が、呆気に取られた衆人
環視のまっただ中で行なわれたのである。」と夏目伸六が前掲「解説」に書いていて、
『漱石の思い出』の中にも、児童虐待としか思えぬ他の例が紹介されてます(´ヘ`;)
by middrinn (2018-06-16 08:18) 

middrinn

oko様ガーデン、何でもありますね(〃'∇'〃)
ホタル入れると光が透けて見えますかね(^^)
by middrinn (2018-06-16 08:22) 

middrinn

green_blue_sky様は心に余裕があるということですね(〃'∇'〃)
by middrinn (2018-06-16 08:23) 

yakko

おはようございます。
夏目漱石のこと、初めて知りました。病気だったんですね〜!(◎_◎;)
by yakko (2018-06-16 08:37) 

middrinn

ロンドンで病んだ話は有名ですけどね(^^)
病んでても作品の価値は変りませんが(^^)
by middrinn (2018-06-16 08:47) 

アニマルボイス

朝日新聞???
読んでいるのは東京新聞です。名古屋人としての当然の義務です。(^^;
by アニマルボイス (2018-06-16 09:41) 

middrinn

東京中日スポーツも併読してないとダメだぎゃあ( ̄^ ̄)
by middrinn (2018-06-16 10:02) 

KINYAN0829

今回もご訪問コメントありがとうございます(^ ^)
by KINYAN0829 (2018-06-16 15:00) 

middrinn

開成町キャラクターあじさいちゃん、可愛いです(*'ε`*)チゥ
by middrinn (2018-06-16 16:02) 

そらそら

そう言えばまだ千葉市美術館で開催中の岡本神草の時代展、行けていませんや;来週末は通院、再来週末は夏越の祓なので最終週辺りに行ければいこうかと…;;

「竹は夜でせうと云つてゐる。所が動物はいへ昼間ですと答へてゐる。」の辺り、場面は夜にも拘らず、狐の瞳は昼になっていることに漱石は違和感を覚えたのでないか、という解釈を読んだ事があります。
1910年以降の漱石は体調面でも最悪だった様で、1910年には修善寺の大患、1911年には胃潰瘍の再発、痔の手術。加えて精神面では1911年に五女ひな子の急死、1912年に明治天皇崩御(横向きの有名なポートレートは明治天皇の喪に服して喪章を付けて撮影されたもの)
相続く不幸に、夜なのに昼間前とした顔つきをした狐につい悪態の一つでもこぼしたくなったのかもしれません。

by そらそら (2018-06-17 18:14) 

middrinn

そういった身体の不調も精神に影響したのかもしれませんねぇ(-ω-、)
とはいえ、狐、ひいては木島櫻谷に対して、ちょっと八つ当たりの感が
して、そこには精神状態がもたらす攻撃性も感じるのですが、素人診断
です(^_^;) しかし、この病のことに触れることなく、この論稿を基に
漱石の絵画・芸術観を論じている人々への異論として草した次第(^_^;)
千葉市美術館うろちょろ記の方も、愉しみに待っておりま~す(^o^)丿
by middrinn (2018-06-17 19:42) 

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