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170729読んだ本

タバコを喫わず、刺青さえしてなけりゃ、世界一イイ女なんだけどなぁ(´・ω・`) 誰のことかって?
そんなのレヴィに決まってんだろゴルァヽ(`д´ ヽ)『BLACK LAGOON』ぐらい読むか視とけや( ̄ヘ ̄; )

【読んだ本】

久保田淳『新古今和歌集全注釈 二』(角川学芸出版,2011)所蔵本

俊恵法師に歌番号451「立田山梢まばらになるままに深くも鹿のそよぐなるかな」という歌がある(^^)
石田吉貞『新古今和歌集全註解』(有精堂出版,1960)の「釈」は『(秋も深くなり木の葉が落ちて)、
立田山の梢がまばらになるにつれて、(木の葉のそよぐ音の代りに)、山深くで、鹿が落葉を踏み
分ける音が、そよそよと聞えて來るよ』(^^) 一読して、百人一首には猿丸大夫の歌として入ってる
古今集の読人知らずの歌番号215「奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞く時ぞ秋はかなしき」を意識した
歌であることは判るし、そう記す注釈書もある(^^) 久保田淳訳注『新古今和歌集』上(角川ソフィア
文庫,2007)は、同歌を、その古今集の歌「に通ずる鹿の姿を取り上げるが、声を歌わずに動きのみを
取り上げ、主情を抑えて詠む。」と評している(^^) さて、そのような先行歌との関係も興味深いけど、
小生が括目したのは、本書の同歌の「鑑賞」の項の記述なのさ(^^) 〈『平家物語』灌頂巻「大原入」
に、建礼門院が寂光院に身を忍ばせた後、楢の落葉を踏むものの足音を、誰か人が来たのかと恐れる
女院に対して、お付きの大納言佐(平重衡の北の方)が答えた、/岩根ふみたれかはとはんならの葉の
そよぐはしかのわたるなりけり(一〇一)/という歌が見える。あるいはこの俊恵の作に基づいて、
この物語の関係者によって作られ、ここにはめこまれたものではなかったであろうか。〉(゚o゚;)スゲェ!
そもそも「すべてのテクストは先行するテクスト、プレテクストからの引用であり、そしてその引用
されたもののモザイクであり、またその変形である」(前田愛『増補 文学テクスト入門』[ちくま
学芸文庫,1993])とされるけど、〈ただし、これは古典文学においては何も目新しいことではない。
和歌・連歌における「本歌取り」・・・等、きわめて意識的な〈引用〉がテクストを織りあげている。〉
と石原千秋&木股知史&小森陽一&島村輝&高橋修&高橋世織『読むための理論~文学・思想・批評』
(世織書房,1991)は指摘(^^) 前田も「さて、このプレテクストの引用という問題を考えるときには、
やはりそれがもともと置かれていたコンテクストから切りはなされて、新たなコンテクストに移し換え
られることで変形が加えられる、そのように理解すべきだと思います。これはわが国の短歌の本歌取り
に一番典型的に現れているわけですけれども、・・・」と述べてる(^^) 従って、本歌取りを多用した
新古今歌人の歌を理解するため、過去の無数の先行歌の中から適切な本歌(プレテクスト)を見出し、
その影響も考慮して歌(テクスト)を読み解こうとする新古今集各注釈書の方向性は極めて正しい(^^)
だが、中でも、新古今集入集歌が後代のテクストに与えた影響までも指摘した久保田淳はマジ偉大(^^)
藤原俊成を依怙贔屓しなきゃ、世界一の日本中世文学研究者なんだけど(^。^;) それはともかくとして
本書は16200円もしただけのことはあるよ(;_;) この程度じゃ、まだ元は取れんのだよオリャー!!(ノ-o-)ノ

同じ人間が同じSo-netで似たこと書いてるのに総閲覧数が記事数500は46351で記事数68は93480の謎^_^;
タグ:古典 和歌 書物
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コメント 4

センニン

ご訪問 & nice! ありがとうございました。
また遊びに来ます。
by センニン (2017-07-29 20:17) 

middrinn

御丁寧な御挨拶、
痛み入りますm(__)m
by middrinn (2017-07-29 20:42) 

ぽちの輔

一記事の閲覧数が多いのでしょうね。
検索で上位に表示される記事が多いのでしょう^^
by ぽちの輔 (2017-07-30 06:45) 

middrinn

のようですね^_^;
こちらは検索で辿り着く方が少ないようです(..)
by middrinn (2017-07-30 07:26) 

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